vol.6◆人事が見ているポイント

今回は、人事がどのようにエントリーシートを見ているかをご紹介します。

自分を振り返り、説明会に行き、社員と話して、、
さらに、まわりの人からフィードバックをもらって長い時間をかけてブラッシュアップしたエントリーシート。

どんな風に読まれているのか?そもそもちゃんと読まれているのか?
とても気になりますよね。

そこで、ある企業の新卒採用担当をされていたKさんに『人事はESの何を見ているのか』について聞いてきました。

あくまでKさんの私見ですので、すべての企業が同じやり方とは限りません。

人事はESの何を見ているの?

さっそくですが、学生の書いたES、すべて読んでいるんですか?
読んでいます。例えば、千枚以上あっても数日で2人で読んだりするので、その時期は徹夜続きになったりします。
そんなに少人数で、短期間に読まれているんですね。どんなふうにして読んでいたんですか?
読む人によって基準に偏りが出ないように、できるだけ少人数で読んでいました。あまり長時間かけてやってもキリがないので、初見ではざっと流し読んで、「面接に呼ぶ学生」「落とす学生」「保留する学生」に分けます。初見にかける時間は1枚につき数分程度と決め、それで判断できなければ「保留する学生」として残しておきます。さらに、すべてのESを一通り読んでから、担当者同士でお互いの判断を再確認し、基準の偏りを防ぎます。
すごい!時間との戦いですね。「即通過!」になるESって、ありますか?
ありますよ。部活動などで実績があったり、面白い経験をしていたり、いろいろです。でもそういう学生は少数派ですね。そうじゃない学生の方が多いです。その場合、学生が「聞いてください!」ばりに突っ込んでほしいところをわかりやすく書いてくれると、目に留まりやすいです。
まず最初、どんなところから読むんですか?
まずは「事実」。それからその「主語」を見ます。例えば、「150組が参加する大会で1位」という内容であれば「150組」「1位」というところにチェックを入れます。興味深い数字だと思えば、それは「個人」で得た結果か、それとも「チーム」で得た結果かを見ます。「個人」で得た結果である方が印象はいいです。「チーム」であるならば、その中での「ポジション」が気になります。
なるほど。その次は何を見るんですか?
「深く突き詰めたひとつの経験」なのか、それとも「再現性のある経験」なのかを判断します。例えば前者は、体育会の部活動で一筋に努力を重ねて結果を残してきたタイプ。後者は、いろんな分野に挑戦し、その時々で結果を残してきたタイプです。
その2つのタイプ、どちらが好ましいのでしょうか?
これはタイプの違いで、どちらも魅力的です。後者の場合、それぞれの分野に興味を持った理由が気になります。つまり、「動機」ですね。こちらから見てまったく違うものでも、それをやりたいと思った根底にはその学生なりの共通した理由があると考えます。「なぜそれに取り組もうと思ったのか」というところに、その学生らしさを感じたくなります。
「動機」って、ESの中で伝えることも汲み取ることも難しそう。どんな風にして「動機」を汲み取っているんですか。
正直、汲み取るのが難しいESもありますね。でもそこまで知りたくなる時点でその学生に興味を持っている状態なので、その時は必死に探します。自己PRなどの一段落目→最後の文→全体を見て見つからなければ、時間がかかるのでいったん「保留」し、後で吟味することが多いです。
「保留」に回ったエントリーシートはその後どうやって、通過するか判断するんですか?
まずはそれを2名の担当者で入れ替えます。そして同じように、それぞれ「面接に呼ぶ学生」「落とす学生」「保留する学生」に分けます。 そして、その後はスケジュールとの兼ね合いになります。本来は保留の学生にも全員会いたいのですが、面接できる人数に限りがありますので、スケジュールから残り呼べる人数を決め、保留の学生を相対的に比べて上から通過させます。

エントリーシートの通過率を上げるには

Kさんのインタビューから、「保留」に入ると通過するのが難しくなりそうです。所見で「面接に呼びたい」と思われることを目指しましょう。
突出した経験がなくても、自分をしっかり伝えることができれば、相手の突っ込みたくなる気持ちを引き出すことができます!
何度も書いて磨きましょう。

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